封印の虹 Vivid army
「ワルキューレは、十一人になった」

三笠にそう告げられて、神無は愕然とする。
葉月は何かしたんだ。今まで一緒に戦ったのに……

「まただ、また一人になるのね……」

神無は自分の名前のせいで兄を亡くしていた。自分の名前で決められた運命で葉月に出会い、葉月はいなくなった。

「神無、一緒に行こう」

師走が手を差し伸べた。

「何で……私に……」

「一人は危ないよ。それに……一人じゃ戦いにくくて」

気を使っていることはわかった。神を信じず、予言を嫌っていた神無は避けられることが多かった。孤独だった。

「うん、終わらせよう、この戦いを」

自分から、人と関わっていこう。誰かは受け入れてくれるはずだ。

「ワルキューレ、集合!」

睦月の元に集まり、全力攻撃の用意をする。

「空操禁書のマスターを攻撃するよ。バリアを壊し、白旗の攻撃があてられるようにする」

バリアが堅く、白旗だけでは厳しいので、近づいてくるラストや空操禁書を振り払いながらバリアを割っていく。

白旗が移動し始めたのを確認し、ワルキューレもマスターに向かった。
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