封印の虹 Vivid army
「うっそーもう輸送船行っちゃったのかしらー!?」

瓦解の本が到着したころには輸送船は帰っていた。魔力はトラックで運ばれるが、何台かはもう出発したらしい。

「ここで残っているやつだけでも!」

急降下し、強引にトラックの中に入る。中にいる人を押しのける。そして、シュッと外に出る。

「高速で魔力補給!」

マスターたちに届ける分もある。これで勝利は確定したと思っていた。
戦闘機や砲台からの攻撃も上手くかわす。

「奪われた……!トラックが狙われる!ここにあるバイクに乗れる人はトラックの護衛に!」

優呼がそう言った。何人かがバイクに乗ってトラックのあとを追いかける。そう言った優呼は近くなら直接運ぶことにした。

布で隠された魔力入りの箱に空操禁書は気がつかなかった。これで、奪われる魔力は減った。

「遅かったな、何があった」

「いろいろありまして……でも、魔力はもっととれると思うので大丈夫です」

今とってきた分だけでも十分戦える。しかし、辛勝ではだめだ。祈望軍を壊滅させなければいけない。

「反撃開始だ。我らに逆らったことを後悔し、絶望しろ!」

恵紅の紅い目がぎらりと光る。そして、大量のラストが現れた。
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