封印の虹 Vivid army
「ありがとう三笠、運んできてくれて」

「いいの、お姉ちゃんのお店だもん。応援するよ」

辞めさせられた後、実誉は居酒屋を始めることになった。三笠もここで働くことになった。

「本当は、朝日と初瀬も一緒だったらいいのにね……」

朝日がお店を盛り上げて、調子に乗った私と朝日を初瀬が止める。氷室と千歳も来て、氷室が朝日のツッコミ役になったり、逆に朝日がツッコミ役になったり……お酒に弱い千歳は酔って一人で帰れなくなったり……そんな光景が浮かんできた。

「もしかしたらいるかもしれないぞ。朝日とかはポルターガイストでも起こしそうだ」

実誉が少し笑いながら言った。三笠は確かにそうだと思った。

ゴトッと店の置物が倒れた。バランスが悪かったわけでもないし、誰も触っていない。

「朝日かな?こんなことするのは」

三笠は懐かしく感じながら置物を元に戻した。
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