封印の虹 Vivid army
「優呼聞いた?安田大佐軍法会議にかけられるんだって」

もう少しで昇進って言われてたのに残念だったねーとネリアが言う。少し嬉しそうだ。
無事だった書類がいままでの悪事の証拠となり、今回は前のように逃げられなくなったらしい。爆発事件はすぐ近くにいた私も疑われたが、優呼はそんなことしないと班の皆が言ってくれたおかげで何とかなった。証拠は何も残っていなかった上に疑われた人が何人もいたので、事件は迷宮入りするだろう。

「あと虹に関する大ニュース!」

「え?なんか今日ニュース多いね」

虹もアブソリュート9の1人である。嫌な予感がしたが、気になるので聞き続ける。

「虹、秋哉君と付き合うんだって~」

嫌な予感は的中した。何も知らないネリアは詳しく話し始める。秋哉君は虹に告白し、返事は後と言われたらしい。けど、虹は秋哉君と仲がいいからつきあうことはほぼ確実と言うことだった。
私は用事を思い出したと言ってネリアと別れる。約束の場所は兵舎裏……そこに向かって走り出す。
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