封印の虹 Vivid army
「優呼先輩の見た?」

「見たよ!可愛い色合いだったよね!」

「かわいくデコれてますねって言ったら、見た目より重くて固いから威力も抜群だよって言ってた」

あの先輩結構面白い人だよねと笑いながら話す後輩たち。この前優呼が試行錯誤しながら作ったストーリィとそのメッキについて話している。
倉庫の管理当番だった2人はその日の1番最初に倉庫を開ける。扉を開けると、1番最初に見たものは……
2人の悲鳴を聞いて近くにいた人が集まる。そしてすぐに調査隊が集まった。

「凶器はナイフですね」

「死亡推定時刻は昨日の午後6時くらいか」

事件が起こった為、メッキ・偽装科の活動は中止になる。爆弾事件との関係や骸町での事件などいろいろな噂で騒がしくなる。

倉庫から少し離れた場所で、爆破の本とピジョンは話をしていた。

「ニアって子にあのこと教えたのあんただろ」

「うん。でもおかげで任務は早く終わったでしょ」

「まあね」

本たちからしたら、このことは任務の一つでしかなかった。優呼がこの先聞けるはずだった後輩の話を聞けなくても、ニアが復讐したあと秋哉はどうにもならないことに気付き絶望しても関係ない。

「この後なにか予定ある?」

「マスターに報告。後、必要以上に話しかけないでくれないかな?マスターに誤解されて粛清とか嫌だから」

爆破の本はマスターのもとへ帰る。それを見てピジョンも姿を消した。
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