封印の虹 Vivid army
今日、急にオレガノさんが来ると言われた。オレガノ・ローズマリー。軍医総監で、クイックシルバーの治療法を探している。

泣島さんの家に到着すると、オレガノさんがいた。

「大丈夫なようです。桃心さん、白旗の準備を」

大丈夫。昨日、練習した。光の粒もちゃんと見えた。それで、病気も治せた。そう自分に言い聞かせながら旗を振った。しかし、光の粒は見えない。

「もしかして桃心。緊張してる?」

愛恩に聞かれたので、少しだけ……と答えた。実はすごく緊張している。だっていろんな人が見てる……

「なら、あまり人はいない方がいいでしょうか……愛恩さんと桃心さん以外の人は別室で待機してください」

狭いと思っていた部屋が広く感じる。そういえば、今までは助けなきゃと思いながら旗を振ったな……

「あの……少し、泣島さんと話していいですか?」

許可がもらえたので、泣島さんについて聞ける。でも、記憶を増やしすぎないために、自分から何かを教えることはできない。
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