封印の虹 Vivid army
「今日は特にすることがないな」

墨礼が手帳を見ながら言う。

「私も、これから何する?食堂のカレー食べる?」

「食べよう!月光部隊ができた記念に!」

机に突っ伏していた愛恩が起きあがって、机を叩いたので黄衣羅木ちゃんが驚く。

「でもお昼ご飯には少し早いと思う……」

「確かに……だったら図書室にでも行って空操禁書とかのことについて調べてみない?」

紫邦さんが提案する。皆図書室に行くことに賛成した。

図書室には本がいっぱいあって、探すの面倒……と思ってしまった。

「本を探す機械とか無いのかな?」

愛恩は図書室内を歩き回って探している。

「ここに確か、司書さんがいたはず……」

「ここです……」

司書さんは紫邦さんの後ろの机に現れた。

「織雨 美月(おりあめ みづき)です。どんな本を探しているのですか?」

「空操禁書とか……あと、白旗の本も探しています……」

私がそう言うと、織雨さんは持っていた本に呪文を唱える。

「空操禁書を記す本は、整列してください」

織雨さんの前に本が集まる。綺麗に列を作っていた。

「白旗を記す本は、整列してください」

整列した本の中の、ピンときた1冊を取る。

「未解決事件……」
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