☆天まで届け☆
あだ名
「ムカツク・・・・あームカツク。」
俺は一人でグチグチ言いながら家で夕飯を食べていた。
「実,さっきからうっせぇよ。」
「関係ねぇだろ。兄貴には。」
「出た。」
「あ?」
「お前お得意の『関係ねぇだろ』。」
「・・・・なんだよ。」
「ホントお前友達なくすよ~?」
「・・・別にいらねぇし。」
「あ?なんか言った?」
俺の3つ上の兄貴。
平井学。
現役の大学生だ。
「ちょっとぉ,仲良くできないのぉ??」
「んねぇ,里香チャン。この冷たい弟を更生してよぉ。」
「うっせんだよいちいち!!」
「ケンカしないのぉ!」
んで,俺の目の前に座っているきれいな女は,
山崎里香。
兄貴の彼女で,家に何度も遊びに来ている。
俺も惚れかけたほどの美女だ。
俺の両親は共働きで,母さんが看護師,父さんがトラック運転士で,
2人とも帰ってこない時が多い。
そんな日にはたいてい里香が家に来てご飯を作って行ってくれる。