気まぐれイケメン上司に振り回されてます!
「あの、賀上さん。景さんが峯川さんに一緒に仕事をしないかと誘われているって話をわたしにしたとき、どうして景さんは断っているって教えてくれなかったんですか? 賀上さんは知っていましたよね?」
「……なんだ、こちらをじっと見ていたから大事な話でもあるのかと思ったら、そんなことか」
そんなことって……!
あのときは動揺でいっぱいで、景さんから辞めないと聞いて安心してその後いろいろあって、すっかり忘れてしまっていたけれど。
数日前に、わたしは思い出して気づいたのだ。
あのときの賀上さんは、景さんが峯川さんの誘いを断っていることを知っているのに、わざとわたしへ言わなかったんじゃないかって。
「賀上さんのせいで、わたしすごく焦ってしまったんですよ!」
「けど、俺のおかげで吉葉に思い切って気持ちを伝えられたんじゃないか?」
「わ、わたしは、ちゃんと気持ちを伝える準備をしていましたっ」
辞めちゃうかもしれない、と思わなかったら、いつになったかはわからないけれど。
口端を上げる賀上さんを見て、やはりあれはわざとだったんだということがよくわかった。
「……なんだ、こちらをじっと見ていたから大事な話でもあるのかと思ったら、そんなことか」
そんなことって……!
あのときは動揺でいっぱいで、景さんから辞めないと聞いて安心してその後いろいろあって、すっかり忘れてしまっていたけれど。
数日前に、わたしは思い出して気づいたのだ。
あのときの賀上さんは、景さんが峯川さんの誘いを断っていることを知っているのに、わざとわたしへ言わなかったんじゃないかって。
「賀上さんのせいで、わたしすごく焦ってしまったんですよ!」
「けど、俺のおかげで吉葉に思い切って気持ちを伝えられたんじゃないか?」
「わ、わたしは、ちゃんと気持ちを伝える準備をしていましたっ」
辞めちゃうかもしれない、と思わなかったら、いつになったかはわからないけれど。
口端を上げる賀上さんを見て、やはりあれはわざとだったんだということがよくわかった。