気まぐれイケメン上司に振り回されてます!
「そろそろ来るんじゃないかなあ、って思ってた」

「それなら早く作業してくださいよ」

「うーん、わかってる、わかってる」

「嘘! 逃げるタイミングを窺っているんでしょう!?」

「あはは、春ちゃん俺のことわかりすぎ」

うれしそうに笑っている景さんを見て、それ以上叱れなくなってしまうのだから、わたしも随分景さんに弱くなってしまった。

だけど逃がすわけにはいかないので、ソファに近づいてどうせかわされるだろうなと思いながら彼の腕に手を伸ばした。

「逃がしませんからね。ちゃんと作業してくだ……え?」

がしっ、と腕を掴むことができた自分の手に驚いた後、景さんの顔を見る。

「前はさ、春ちゃんに追いかけてもらいたくて逃げてたけれど。もうそんなふうに気を引かなくてもいいかなって思って。今日はおとなしく捕まってみる」

景さんはいたずらっぽくそう言って、腕を掴んでいるわたしの手に触れた。

「一緒に仕事して、一緒に帰ろう」

わたしを見上げている景さんに愛しさばかりが募って、うなずいた後、ふたりで微笑みあった。

景さんのすべてが大好き。きっと、これからも。

そばにいて、支えて、想い合っていくことができますように。





【おわり】


※ ここまで読んでくださりありがとうございました。
読んでくださる皆様へ感謝の気持ちでいっぱいです!
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