気まぐれイケメン上司に振り回されてます!
「朝本」
近くのコンビニに昼食を買いに行ってオフィスへ戻ってきたとき、賀上さんがわたしに気づいて出入口のドアのところまでやってきた。
わたしは、待ちきれなくてエレベーター内でコンビニの袋から取り出していた大きなカレーパンを急いで後ろに隠す。
可愛い菓子パンなどではなく、ごついカレーパンを持っているところを男性に見られるということが、なんとなく気恥ずかしいと感じた。
だけど、賀上さんには見えてしまっていたらしい。
「昼飯はカレーパンか?」
「は、はい。迷うことなく選びました」
慌てて隠した意味がない……。今更そろっとカレーパンを前に持ってくることもできず、背中でごそごそしていた。
しかも今日に限って、持っている袋の中には焼きそばパンと昆布のおにぎりまで入っている。どうにかしてカレーパンも袋に戻したい。
そんなわたしに、賀上さんは微笑している。
きっと、わたしがカレーパンを隠した微妙な女心的なものを賀上さんは見透かしているのだろうな。ますます恥ずかしくて、わたしは居た堪れない気持ちになった。
近くのコンビニに昼食を買いに行ってオフィスへ戻ってきたとき、賀上さんがわたしに気づいて出入口のドアのところまでやってきた。
わたしは、待ちきれなくてエレベーター内でコンビニの袋から取り出していた大きなカレーパンを急いで後ろに隠す。
可愛い菓子パンなどではなく、ごついカレーパンを持っているところを男性に見られるということが、なんとなく気恥ずかしいと感じた。
だけど、賀上さんには見えてしまっていたらしい。
「昼飯はカレーパンか?」
「は、はい。迷うことなく選びました」
慌てて隠した意味がない……。今更そろっとカレーパンを前に持ってくることもできず、背中でごそごそしていた。
しかも今日に限って、持っている袋の中には焼きそばパンと昆布のおにぎりまで入っている。どうにかしてカレーパンも袋に戻したい。
そんなわたしに、賀上さんは微笑している。
きっと、わたしがカレーパンを隠した微妙な女心的なものを賀上さんは見透かしているのだろうな。ますます恥ずかしくて、わたしは居た堪れない気持ちになった。