気まぐれイケメン上司に振り回されてます!
「ところで、そろそろお前もひとつ、企業広告のデザインをやってみないか」
「え?」
「食品メーカーの広告だ。どんどん経験を積まないと、スキルアップできない。他の若いのにも声をかけてるんだ。クライアントの要望を渡しておくから、明日の会議にアイディア持ってこい」
賀上さんの言葉に、わたしは目を見開いた。
今まで仕事のほとんどが先輩デザイナーのサポートや、小さなポップ作りだった。
これは、大きなチャンス……?
そう思ったけれど、すぐに不安が胸に広がる。
自分に良いアイディアが出せるだろうか。
「でも、あの、わたしっ……」
「大丈夫だ。お前ならできる」
不安で焦っていたわたしの頭を、賀上さんはポンッと撫でた。
大きな手に気持ちが落ち着いてきて、わたしはコクリと首を縦に動かす。
「やって、みます」
「ああ。よろしくな」
そう言った賀上さんは小さく笑うと、わたしにファイルを渡してオフィスの外へ出ていった。
わたしは触れられた頭を撫でながら、賀上さんの言葉を思い出す。
『お前ならできる』
そういう言葉をかけてもらえると、自信が湧き出てくるような気がした。わたしって単純なのかもしれない。
舞い込んできたチャンスに頬を緩ませながら自分のデスクの近くまできたとき、わたしはピタリと足を止めた。
「え?」
「食品メーカーの広告だ。どんどん経験を積まないと、スキルアップできない。他の若いのにも声をかけてるんだ。クライアントの要望を渡しておくから、明日の会議にアイディア持ってこい」
賀上さんの言葉に、わたしは目を見開いた。
今まで仕事のほとんどが先輩デザイナーのサポートや、小さなポップ作りだった。
これは、大きなチャンス……?
そう思ったけれど、すぐに不安が胸に広がる。
自分に良いアイディアが出せるだろうか。
「でも、あの、わたしっ……」
「大丈夫だ。お前ならできる」
不安で焦っていたわたしの頭を、賀上さんはポンッと撫でた。
大きな手に気持ちが落ち着いてきて、わたしはコクリと首を縦に動かす。
「やって、みます」
「ああ。よろしくな」
そう言った賀上さんは小さく笑うと、わたしにファイルを渡してオフィスの外へ出ていった。
わたしは触れられた頭を撫でながら、賀上さんの言葉を思い出す。
『お前ならできる』
そういう言葉をかけてもらえると、自信が湧き出てくるような気がした。わたしって単純なのかもしれない。
舞い込んできたチャンスに頬を緩ませながら自分のデスクの近くまできたとき、わたしはピタリと足を止めた。