気まぐれイケメン上司に振り回されてます!
「なにニヤニヤしてんの?」
わたしのワーキングチェアに、気だるげに座っている景さんはゆらゆらと揺れながらこちらを見ている。
「か、勝手にわたしの椅子に座ってなにしてるんですか!」
「リサイズ頼もうと思って」
景さんは作業用のパソコンを顎で指したので、わたしはカレーパンを袋に入れてからデスクに近づいて、横からデータを確認した。
「賀上さんに口説かれた?」
「……は!?」
ありえない!という顔で景さんを見る。
何故か彼はムスッとした表情をしているけれど、それよりも、どうして口説かれたなどと言い出したのか、不思議で仕方ない。
「賀上さんがわたしを口説くわけがないじゃないですか!」
「じゃあなんでニヤニヤしてんの?」
「あ……えっと、それは……」
「なんで?」
口籠ったわたしに、景さんは迫るように顔を寄せてきた。
ドキッとしたわたしは一瞬固まってしまったけれど、なるべく平然を保とうとする。
「そろそろ広告デザインやってみないかって言われたんです。明日、会議にアイディア持ってこいって」
若い頃から才能があってクライアントから指名がきていた景さんには、このうれしさはわからないだろう。
そう思っていたら、ガシッと肩を掴まれた。
驚いたわたしは景さんを見る。
「やった、チャンスじゃん。頑張れよ」
景さんの表情はとても明るくて、喜んでくれているように感じた。
わたしのワーキングチェアに、気だるげに座っている景さんはゆらゆらと揺れながらこちらを見ている。
「か、勝手にわたしの椅子に座ってなにしてるんですか!」
「リサイズ頼もうと思って」
景さんは作業用のパソコンを顎で指したので、わたしはカレーパンを袋に入れてからデスクに近づいて、横からデータを確認した。
「賀上さんに口説かれた?」
「……は!?」
ありえない!という顔で景さんを見る。
何故か彼はムスッとした表情をしているけれど、それよりも、どうして口説かれたなどと言い出したのか、不思議で仕方ない。
「賀上さんがわたしを口説くわけがないじゃないですか!」
「じゃあなんでニヤニヤしてんの?」
「あ……えっと、それは……」
「なんで?」
口籠ったわたしに、景さんは迫るように顔を寄せてきた。
ドキッとしたわたしは一瞬固まってしまったけれど、なるべく平然を保とうとする。
「そろそろ広告デザインやってみないかって言われたんです。明日、会議にアイディア持ってこいって」
若い頃から才能があってクライアントから指名がきていた景さんには、このうれしさはわからないだろう。
そう思っていたら、ガシッと肩を掴まれた。
驚いたわたしは景さんを見る。
「やった、チャンスじゃん。頑張れよ」
景さんの表情はとても明るくて、喜んでくれているように感じた。