気まぐれイケメン上司に振り回されてます!
表情を変えずに淡々とそう言った景さん。
女性の方は、どうしても景さんに近づきたかったのだろう。
だけど、平日の昼間で相手の女性も仕事をしているはずなのに、うちの会社にやってきて『景さんに会いたい!』なんておかしいし、景さんが迷惑がってしまうのは仕方ない。
それに景さんは興味のないものには、本当にどうでもよさそうな態度をするときがある。
気分屋で適当なところもあるから、景さんと付き合う人は振り回されそうだよね。
と、考えていたわたしは、思い出して彼をじっと見つめた。
「景さんって、恋人いるんですか?」
「……どうしたの、急に」
「えっと、なんとなく気になって」
「別にいないけど?」
質問した意図を探るような語尾の調子に、困ったわたしは唇をしっかり結ぶ。
この前、沙穂子と景さんに恋人がいるかどうかと話していたことを思い出して訊ねたものだったから、気恥ずかしい。
先程まで不機嫌そうにしていたのに景さんの口許は緩んでいる。
「春ちゃんは彼氏いるの?」
「い、いません。もう三年くらい……」
「ふうん」
三年とか、言わなくてもいいことまで言ってしまった。
大学生以降に恋をしたのが景さんなんだから、仕方ないじゃない。
女性の方は、どうしても景さんに近づきたかったのだろう。
だけど、平日の昼間で相手の女性も仕事をしているはずなのに、うちの会社にやってきて『景さんに会いたい!』なんておかしいし、景さんが迷惑がってしまうのは仕方ない。
それに景さんは興味のないものには、本当にどうでもよさそうな態度をするときがある。
気分屋で適当なところもあるから、景さんと付き合う人は振り回されそうだよね。
と、考えていたわたしは、思い出して彼をじっと見つめた。
「景さんって、恋人いるんですか?」
「……どうしたの、急に」
「えっと、なんとなく気になって」
「別にいないけど?」
質問した意図を探るような語尾の調子に、困ったわたしは唇をしっかり結ぶ。
この前、沙穂子と景さんに恋人がいるかどうかと話していたことを思い出して訊ねたものだったから、気恥ずかしい。
先程まで不機嫌そうにしていたのに景さんの口許は緩んでいる。
「春ちゃんは彼氏いるの?」
「い、いません。もう三年くらい……」
「ふうん」
三年とか、言わなくてもいいことまで言ってしまった。
大学生以降に恋をしたのが景さんなんだから、仕方ないじゃない。