気まぐれイケメン上司に振り回されてます!
ますますこの女性がふたりとどういう関係なのか気になっていると、賀上さんがわたしに紹介してくれた。
「彼女は、峯川 礼香《みねかわ れいか》。俺の古い知り合いで、吉葉とは前の職場で一緒に働いていたデザイナーだ。今は独立して、個人で働いてる」
「古い知り合いって表現、なんだか笑っちゃうね。はじめまして、峯川です」
その名字には聞き覚えがあった。海外で活躍しているグラフィックデザイナー。同僚たちが“峯川さん”という人物の話をしていたような気がする。その人が景さんと以前一緒に働いていたなんて、知らなかった。
峯川さんは賀上さんに意味深なことを言った後、爽やかな表情で挨拶をしてきたので「はじめまして、朝本です」と頭を下げてわたしも返した。
景さんが『まさかな』と呟いたのは、知り合いの峯川さんかもしれないと思ったからで、そうしたら当たっていて驚いた景さんはじっと峯川さんを見つめていたのかな。
そうだよね……? なにか特別な関係があるとか、そういうわけじゃないよね?
景さんの様子を窺うように見ると、彼の瞳はまだ峯川さんを捉えていて、わたしの心がざわざわする。
明らかに、わたしが知っている景さんの態度じゃないように思えた。
「ねえ、これから暇? せっかく再会したことだし、一緒に飲みに行きましょうよ。朝本さんも、ね?」
「わたしも、ですか?」
まさかの誘いに戸惑っていると、賀上さんが呆れた声で峯川さんに言う。
「全員それぞれ他にも仕事がある。俺もこれから会社に戻っていろいろと……」
「お店はどこがいいかしら。お腹もすいたし、料理も楽しめるところがいいなあ。この辺りで美味しいお店知ってる?」
「マイペース女、話聞けよ」
「飲んで食べてから仕事すればいいでしょう?」
「彼女は、峯川 礼香《みねかわ れいか》。俺の古い知り合いで、吉葉とは前の職場で一緒に働いていたデザイナーだ。今は独立して、個人で働いてる」
「古い知り合いって表現、なんだか笑っちゃうね。はじめまして、峯川です」
その名字には聞き覚えがあった。海外で活躍しているグラフィックデザイナー。同僚たちが“峯川さん”という人物の話をしていたような気がする。その人が景さんと以前一緒に働いていたなんて、知らなかった。
峯川さんは賀上さんに意味深なことを言った後、爽やかな表情で挨拶をしてきたので「はじめまして、朝本です」と頭を下げてわたしも返した。
景さんが『まさかな』と呟いたのは、知り合いの峯川さんかもしれないと思ったからで、そうしたら当たっていて驚いた景さんはじっと峯川さんを見つめていたのかな。
そうだよね……? なにか特別な関係があるとか、そういうわけじゃないよね?
景さんの様子を窺うように見ると、彼の瞳はまだ峯川さんを捉えていて、わたしの心がざわざわする。
明らかに、わたしが知っている景さんの態度じゃないように思えた。
「ねえ、これから暇? せっかく再会したことだし、一緒に飲みに行きましょうよ。朝本さんも、ね?」
「わたしも、ですか?」
まさかの誘いに戸惑っていると、賀上さんが呆れた声で峯川さんに言う。
「全員それぞれ他にも仕事がある。俺もこれから会社に戻っていろいろと……」
「お店はどこがいいかしら。お腹もすいたし、料理も楽しめるところがいいなあ。この辺りで美味しいお店知ってる?」
「マイペース女、話聞けよ」
「飲んで食べてから仕事すればいいでしょう?」