気まぐれイケメン上司に振り回されてます!
やり直しばかりする自分に苛立って泣きたくなってきた。
なにもかもダメな気がして、わたしは作業する手を止める。
こんな中途半端でやめたくない。でも、このまま進めようとしてもできない気がする。
わたしは画面の前で大きなため息を吐いた。
「――デザイン変更してくれって言われたんだって?」
ドアの方から聞こえた声にはっとして、わたしは顔を上げた。
そこには景さんがいて、わたしのデスクの方へ向かってくる。
確か普段通り夕方に帰っていったはずなのに、どうしているの?
午前中に見かけた服装とは違っていて、髪型もセットしていないようでさらっと落ち着いている。
わたしのそばに立ったとき、景さんからお風呂上りのような石鹸の香りがした。
「どうして景さん、ここにいるんですか……?」
「勤めてる会社にいたら悪いの?」
「え、だって、早く帰ったはずじゃ……」
「……家に帰ってシャワーも浴びたけど。帰るとき、春ちゃんが切羽詰まったような顔をしてたから、広告デザインの件でなにかあったのかなと思って賀上さんに連絡したんだ。それで変更の件を聞いて、賀上さん忙しいみたいだし春ちゃんひとりでやってるのかなって、気になったから来てみた」
なにもかもダメな気がして、わたしは作業する手を止める。
こんな中途半端でやめたくない。でも、このまま進めようとしてもできない気がする。
わたしは画面の前で大きなため息を吐いた。
「――デザイン変更してくれって言われたんだって?」
ドアの方から聞こえた声にはっとして、わたしは顔を上げた。
そこには景さんがいて、わたしのデスクの方へ向かってくる。
確か普段通り夕方に帰っていったはずなのに、どうしているの?
午前中に見かけた服装とは違っていて、髪型もセットしていないようでさらっと落ち着いている。
わたしのそばに立ったとき、景さんからお風呂上りのような石鹸の香りがした。
「どうして景さん、ここにいるんですか……?」
「勤めてる会社にいたら悪いの?」
「え、だって、早く帰ったはずじゃ……」
「……家に帰ってシャワーも浴びたけど。帰るとき、春ちゃんが切羽詰まったような顔をしてたから、広告デザインの件でなにかあったのかなと思って賀上さんに連絡したんだ。それで変更の件を聞いて、賀上さん忙しいみたいだし春ちゃんひとりでやってるのかなって、気になったから来てみた」