気まぐれイケメン上司に振り回されてます!
***
景さんとふたりで会社を出て、そのまま彼の家へ向かった。
近いからって、この前と同様タクシーで。普段は電車を使っているけれど、早く移動したいときはタクシーらしい。
わたし的には、コンビニに寄ったりして心の準備をする時間を長く作りたかったのだけれど、景さんはわたしを早く家に連れて帰りたいみたいだった。
「ところでさ、作業ルームに来る前はどこにいたの?」
「えっ!?」
部屋に上がって、ソファに座ることを促されたわたしが腰を下ろすと、隣に座ってきた景さんが訊ねてきた。
これ、言っていいのかな。……いいよね? 相手は賀上さんだけど、知られたらまずいことはないし。
「賀上さんとミーティングルームで話をしていました」
「……なんの話?」
「え、えっと、景さんのアシスタントはこれからも続けるということと……それから、あの、いろいろ……」
景さんの声色が少し低くなったような気がしたから、やっぱりまずかったかなと言葉に迷っていると、彼はムッとした表情になった。
「あの人、やっぱり春ちゃんに気があるんだろ」
「……え!?」
賀上さんがわたしに特別な感情があるようなことを言っていたのを思い出し、鋭い景さんに動揺してしまった。
景さんとふたりで会社を出て、そのまま彼の家へ向かった。
近いからって、この前と同様タクシーで。普段は電車を使っているけれど、早く移動したいときはタクシーらしい。
わたし的には、コンビニに寄ったりして心の準備をする時間を長く作りたかったのだけれど、景さんはわたしを早く家に連れて帰りたいみたいだった。
「ところでさ、作業ルームに来る前はどこにいたの?」
「えっ!?」
部屋に上がって、ソファに座ることを促されたわたしが腰を下ろすと、隣に座ってきた景さんが訊ねてきた。
これ、言っていいのかな。……いいよね? 相手は賀上さんだけど、知られたらまずいことはないし。
「賀上さんとミーティングルームで話をしていました」
「……なんの話?」
「え、えっと、景さんのアシスタントはこれからも続けるということと……それから、あの、いろいろ……」
景さんの声色が少し低くなったような気がしたから、やっぱりまずかったかなと言葉に迷っていると、彼はムッとした表情になった。
「あの人、やっぱり春ちゃんに気があるんだろ」
「……え!?」
賀上さんがわたしに特別な感情があるようなことを言っていたのを思い出し、鋭い景さんに動揺してしまった。