❁初恋 ~あなたと私の物語~❁
それを見てたら、皆動き始めていた。
「バカ、おせぇよ!」
「だから、バカじゃなくて名前あるか……」
いい切る前に小野寺先輩が手を差し出して来た。
「莉香、遅いから手。」
そう言われてすぐにその手と繋いだ私の手。胸がドキンドキンと早い脈。私、凄く緊張してる。なんか先輩が好きみたいじゃん!とツッコミを入れる私。そして、自然とお礼を言う。
「小野寺先輩、ありがとうございます!」
「苗字じゃなくて、名前で呼べ。」
ええっ!名前ー!?
「ええっ!先輩は、先輩です!じゃあ、
せ、彗也先輩でいいですか?」
「まあ、最初はいいとするか。」