銀髪姫の恋物語〜やっと掴んだ幸せ〜
「「これにしましょう!」」


…決まっちゃった。


一生決まらなかったら良かったのに。


はぁ…っとため息をつくと、両腕を掴まれた。


「さぁ、着替えましょう!」


「お手伝いしますわ!」


「えっ?ひ、1人で着替えられます!大丈夫です!」


「そんなこと言わずに。お任せ下さい」


任せるのが怖いからだけど?!


誰でもいいから助けて?!


なんて願っても誰も助けてくれるわけもなく、すごいスピードで着替えさせられてしまった。


「「まぁまぁ!お美しいですわ〜!」」


「あ、あはは…」


ハモって言うクラスメイトに苦笑いしか出ない。


はぁ…っとため息をつき、鏡に写る自分の姿をもう1度見る。


ピンク色のフリフリレース付きのメイド服に、銀髪は目立つからと黒髪のウィッグをつけられ、その上ツインテールにされてしまった。


頭にはこれまたフリフリレース付きのカチューシャ。


薄らとメイクまでされて。


どっからどう見てもメイドで、鏡を見た瞬間誰っ?!ってなったよ。



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