銀髪姫の恋物語〜やっと掴んだ幸せ〜
「で、史音はなんで不機嫌なの?」


「別にいいだろ」


「よくないから」


一体何に不機嫌になってるのよ。


私と史音のやり取りを見ていた雄吾がクスクスと笑い出した。


「雄吾、何笑ってるの?」


「いえ、子どもだなーっと思いまして」


そう言いながら、またクスクスと笑い出す。


子どもって史音が?


私が言うのもあれだけど、史音って結構大人だと思うよ?


まぁ、たまーに子どもかっ!って思う時はあるけど。


でも今の会話の中に子どもなんて思うところはなかったはず。


雄吾は何に子どもって言ってるのかな?


「依亜、史音はその格好に不機嫌なんですよ」


「格好?…ああ、このメイド服?」


そう言って、裾を持つ。


「ばっ!上げるな!」


突然焦った顔で立ち上がる史音。


その反応に雄吾はまたクスクスと笑った。


うむ、男心はよくわかりません。



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