銀髪姫の恋物語〜やっと掴んだ幸せ〜
「史音、これは上げてるんじゃなくて持ってるんだよ」


「ちっ。そういうことじゃねぇよ」


そういうことじゃないならどういう事よ。


もー史音は一体何を考えてるの?


「依亜、史音はヤキモチ妬いてるんですよ」


史音に見つからないように、こっそりと耳打ちしてくる雄吾。


だけどその内容は驚くもので。


まさかそんなこととは思わなくて…。


だけど、史音がヤキモチ妬いてくれたということがとても嬉しくて仕方がない。


「雄吾!何勝手に言ってんだよ!」


「こうでもしないと、依亜には伝わりませんし。史音も、そろそろうじうじするのやめてくれませんか?」


「うっ…」


さすがというべきか何というべきか。


雄吾ってやっぱり人を黙らせる天才だよね。


それ以前に、史音もそろそろ学んだらいいのに。


何回同じこと言われるんだろう。


そんなことを考えていると、史音が決意した顔で見つめてきた。


…一体何の決意をしたのかな?



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