銀髪姫の恋物語〜やっと掴んだ幸せ〜
「…逃げないから腕離してもらえますか?」


笑顔を作る。


…笑えてるかはまた別で。


「ごめんなさい!」


「ごめんっす」


2人は申しわけなさそうに腕を離してくれた。


痛かった…って痣になってるし。


あーあー、これ史音になんて説明しよう。


史音、怒ると怖いんだからっ!


あ、そうだ。バレなかったらいいか。


このくらいの痣なんて日常茶飯事だし。


「別にいいですが…あなた達は一体何者ですか?」


「私は文化祭の実行委員長の南口です!こいつは副委員長の北端って言います!」


「今日は夕凪さんに依頼があってやってきたっす」


…依頼って無理やり連れて行くものなんだろうか。


「その依頼ってどんな内容なんですか?」


「受けてくれるんですか?!」


「まじっすか?!」


「いや、まだ受けるとは…」


あの、話聞いてます?


一言も受けるとは言ってないよ?


お願いだからちゃんと聞いて下さい。



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