銀髪姫の恋物語〜やっと掴んだ幸せ〜
本来の姿で在校生代表をしたこともあり、その日の内に私のことが全生徒に広まった。


4年生なのに代表をしたことにより、鬱憤が溜まっていた同級生が爆発したのだ。


呼び出された私は殴られるわ蹴られるわで、体中が痣だらけ。


痛いし、やり返したい。


だけど相手はお嬢様。


殴ったりして問題になりたくなかった。


だから私は反抗しなかった。


そんなある日、いつものように校舎裏で殴られている私を史音が助けてくれた。


『数人対1人って卑怯じゃないかな〜?』


それが私と史音の出会い。


史音がお嬢様たちに脅しをかけると、お嬢様たちは青い顔で逃げて行った。


それくらい史音の家の力はすごいということ。


会うのはこの時が初めてだったけど、噂はよく聞いていた。


〝同じ学年に、医者の息子ですごくかっこよくて、でも可愛くもある〟


聞いた時は何とも思わなかったけど、こうして見てみると、本当に可愛い顔をしている。


そう思いながら史音を見つめていると、怒った顔で史音が睨みつけてきた。


『いじめられて悲劇のヒロイン気取り?笑わせるな』


それが史音と私の初会話。


初めて会った人にそんなことを言われる筋合いはない。



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