銀髪姫の恋物語〜やっと掴んだ幸せ〜
「…姉さんは俺の姉さんなのに。みんな追いかけて、捕まえようとして。この姿の…榎本依亜は僕たちだけが知っていたら良かったのに…」


…つまり、瑠依は拗ねているわけだ。


瑠依には言いづらいけど、3年生はみんなこの姿知ってるんだよね…。


だから3年生は追いかけてこない。


〝榎本依亜〟の正体を知っているから。


「この鬼ごっこが終わったらすぐに着替えるわ。だからね?そんなに拗ねなくていいのよ?」


「拗ねてなんかないやいっ」


認めないならそれで私はいいんだけどね?


拗ねてる瑠依も可愛いし。


だけどそろそろ動かないとちょーっとやばいかな。


近くを探している生徒たちが隠し通路とかないか探し始めたから。


それに気づかないなんて、瑠依もまだまだね。


さて、これ以上瑠依を巻き込むわけにはいかないし。


時間も残り10分を切ってる。


そろそろ移動するとしようかな。




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