銀髪姫の恋物語〜やっと掴んだ幸せ〜
「夕凪さん?どうかした?」


「え?」


突然声を掛けられて驚いた。


この人…確か同じクラスの高梨くん?


家柄もまぁまぁよく、頭も容姿もいい高梨くんは女の子の人気もの。


1年の時も同じクラスだったけど、話したこともないただのクラスメイト。


そんな高梨くんが一体私に何のよう?


「ボーッとしてるようだから」


「いえ、少し考えごとをしていたので」


相変わらずこの口調は話しづらい!!


まぁ、これから毎日この口調になるんだから、今のうちに慣れとくべきなんだろうけど。


それは卒業してからでもいいよね?!


私はやれば出来る子なんだから、使い分けとか出来るし!


「そっか。…パーティーのペアは決まってる?」


「いえ、それが全然です」


史音のことは黙っていよう。


言ったところでなんで史音?ってなるだろうし。


「ならよかった。僕とペア組んでほしいんだ」


………へ?


ペアってクリスマスパーティーのだよね?


でも高梨くんは女の子に人気で、私じゃなくてもペアになってくれる子はいるはず。


…あ、もしかして私の聞き間違いかも。


もう1回ちゃんと聞こう。


それで聞き間違いなら病院に行こう。




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