銀髪姫の恋物語〜やっと掴んだ幸せ〜
「お、おとう…さんからファックス届いてたから…」


「届いてくれたの?ありがとう」


ためらっていたのは、〝お父さん〟って言うのに照れていたからなのか。


瑠依が養子になってからまだ1ヶ月も経ってないしね。


無理もないか。


私もそうだったし。


まぁ、私の場合は〝親〟という存在に戸惑っていたからっていうのもあったけど。


「ううん。…あれ、お兄ちゃん?」


「ん。やっと慣れたか?」


「まだ違和感はあるけど…お兄ちゃん出来て嬉しいからっ」


照れくさそうに笑っているが、その顔はどこか幸せそうで。


私まで嬉しくなる。


「そうだ。お姉ちゃん、鳴海先輩は罰ゲーム中?」


ん?


鳴海先輩…って史音のことだよね?


そして空にぃ。


どうして肩が揺れたのかな?


「罰ゲームなんてしてないよ?それに史音はこの時間なら、倉庫にいるんじゃないかな?」


私が行けない分、史音と雄吾に狼鬼のこと任せてるし。



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