銀髪姫の恋物語〜やっと掴んだ幸せ〜
…どこまで行く気?


会場の廊下を止まることなく進んでいく。


史音がやっと止まったのはある部屋の前。


…準備室?


史音は慣れた手つきで準備室の鍵を開ける。


っていうか、なんで準備室の鍵なんて持ってるの?!


そこにびっくりなんだけど!


なんて1人で驚いていると。


「っ?!」


勢いよく中に引っ張られ、壁に押しやられる。


っいた…。


その痛みに自然と涙が出てくる。


だけど史音はまだ怒ったままで。


史音はなんで怒ってるの?


その理由が私にはわからない。


「…あの男、誰?」


あの男?


それって…。


「優紀くんのこと…?」


その言葉に、史音の私の手を握る手に力が入る。


「っ…」


「お前の何?すっげぇ仲良かったけど。依亜ちゃん、優紀くん呼びでさ」


…ねぇ、史音。


それってさ…。



< 87 / 117 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop