銀髪姫の恋物語〜やっと掴んだ幸せ〜
「やきもち…?」


「っ!!」


ボソリと呟いた言葉が聞こえたのか、史音の顔が真っ赤になった。


そのまま倒れ込むように座り込んだ。


「ちょっ、史音?!」


「バカ依亜」


バカって!


反抗してやろうと思ったけどやーめた。


だって史音、耳まで真っ赤になってんだもん。


そんなの見たら…反抗する気も失せるでしょ?


「…ペア組もうと思ったのに、お前あいつと組んでるしさ」


「だ…って史音女の子に囲まれてたし」


時間もなかったし。


「それでも!俺は依亜と組みたかったんだ」


「でも史音にもペアはいるでしょ?」


噂のこともあるし、それに…ここにいるってことはペアがいるってこと。


ペアがいないとこの会場には入れないもん。


「ああ、俺のペアは下っ端だよ」


「はぁ?!」


下っ端?!


「女の子いたっけ?!」


女の子なんていなかったよね?!


私が唯一の女の子だし!



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