銀髪姫の恋物語〜やっと掴んだ幸せ〜
「だけど私も史音も忙しくて。史音は特に忙しいのか私の会社にも来れなくなって…。史音がどんなに頑張っているのか知ってるから。邪魔はしたくなかった」


ずっとずっと言いたくて仕方なかった。


会いたい。

抱きしめてほしい。


だけどそれはわがままでしかない。


そんな私のわがままのために、史音に迷惑なんて掛けられない。


だけどね?


史音が大好きという、愛しているっていう想いは本物なんだよ?


だから…そんな顔しないで?


右手を史音の頬に持っていくと、その手に史音の手が重なる。


私の手に史音は頬をすり寄せる。


「…ごめん。全然気づかなかった」


「私が隠してたから。史音が気づかないのも無理はないよ」


私が隠すの得意なの知ってるでしょ?



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