先生、私を恋愛対象に入れてください!
「━━だって!! 酷くない!?」
いつもの帰り道、親友の優美ちゃんにさっきまでの職員室での一件を話した。
「あの悪魔!!何がお子様よ!!お子様じゃないし!もう私高校2年生なのにぃぃい!!」
「まぁまぁ、落ち着いて日向子?
ほら、城之内にとって私たちはお子様っちゃお子様だし」
流石優美ちゃん、大人な対応。
今日も黒髪ロングが綺麗ですなぁ
私とは正反対だもん
私もこんな女の子だったら、あの城之内先生にお子様だなんて言われないのかな……
「でも、たとえ私がお子様だろうが、恋したいのに、優美ちゃんと遊びたいのに……夏休み、潰れちゃった……」
あんなに楽しみにしてたのにな
優美ちゃんと遊びに行って、
優美ちゃんの家に泊まって……
優美ちゃんは可愛いから、きっと海とか行ったらナンパとかされちゃうんだろうな〜
「ごめんね、優美ちゃん……夏休みの計画してたのにね……ほとんど行けないかもだよ」
「ほんとにね。」
「うっ……!」
日向子の心に100のダメージ!
「遠出、出来ないかもね」
「あぅ……!」
日向子の心に1000のダメージ!!
「海、楽しみにしてたんだけど」
「も、申し訳ない…」
本当に申し訳ないです……
「ま、なってしまったものは仕方ない。今日はアイスで勘弁してあげる!」
「ゆ、優美ちゃん!!」
私はなんていい友達を持ったんだろう!
あぁ、神様ありがとう
「てか、城之内と2人っきりなの?」
「え?うん、そうみたい」
私がそう言うと優美ちゃんは不敵に微笑む。
その笑顔はなんだか城之内先生にとっても似てる。
「ふーん…… まぁ、頑張りなさいね」
「ちょ、何その意味深な言い方!?」
私がそれに突っかかっても
「ふふ、教えなーい」
そう言って優美ちゃんは教えてくれないのでした。