幼なじみの隣で不器用な恋を
「今日は、ごめんな…。昼休みの時、慶介と話してるところを無理に引き寄せたりして…。驚かせて、戸惑わせて、ごめん…。」
「眞紘くん……」
切なげに眉を寄せる姿に、私はフルフルと首を横に振る。
「あ、謝らなくちゃいけないのは…私の方だよ。午後、眞紘くんと話すの避けてた…。あの時、凄くビックリして…どんな顔して話したらいいのか分からなくなっちゃったんだ…。ごめんね…。」
「いや、花奏のせいじゃねぇだろ。元はと言えば、原因は俺なんだし。」
「眞紘くんが悪いわけじゃないよ…。」
「でも、俺が……」
「ううん、私が……」
そこまで言葉を発したところで、眞紘くんが少し笑みを零した。
「この感じ、なんか…懐かしい。」
「えっ?」
「小学校に入学したばかりの頃、こんな風に、お互い謝りあったの覚えてる?」
「あっ、もしかして…公園で遊んでいた時のこと?」
即座に返答する私に、眞紘くんはコクコクと頷いた。