幼なじみの隣で不器用な恋を
チラリと隣に視線を向ける。
花奏の横顔を見た途端、心臓が跳ね上がった。
ヤバい…。
告白を意識したら、すげぇ緊張してきた。
顔、熱い…。
加速する鼓動の音を感じていると、突然…花奏が俺の方に顔を向ける。
「あっ、そうだ!眞紘くんに聞こうと思ってたことが………」
「………っ…」
驚いた反動で、俺は咄嗟に目を逸らしてしまった。
「ど、どうしたの…?」
「あ、いや……悪い。今のは、何でもないんだ。」
軽く咳払いをする。
「顔、ちょっと赤いような……」
「ゆっ…夕日のせいだろ、きっと。それより、花奏の聞きたいことって何?」
あまり追及されないように、慌てて話題を変えた。
「実は、来月…なっちゃんが陸上の地区大会に出るんだけど、良かったら…眞紘くんも応援に行かない?」
「地区大会か…。いつ?」
「えっと、第2土曜日!もし都合悪くなければ……」
「もちろん、行く。」
花奏が誘ってくれてんだから、断る理由なんて何もない。