幼なじみの隣で不器用な恋を
*Pure love 3rd
私の知らない時間
晴天に恵まれた今日は…
なっちゃんが出場する、陸上の地区大会。
私は応援をするべく、眞紘くん、矢口くんと一緒に隣接する市内の陸上競技場にやってきた。
「へぇ、こんなところに大きな競技場があるなんて、俺…知らなかった。」
「眞紘くんが知らないのも無理ないよ。ここ、去年オープンしたばかりだから。陸上競技場の他にも、体育館やプールも併設されてる、大型スポーツ施設なんだよ。」
「花奏、詳しいじゃん。」
「去年の夏も、なっちゃんの陸上の大会会場がここだったから…。」
「そっか、なるほどな。」
納得した様子で笑う眞紘くん。
キョロキョロと周りを見回してる姿をジッと見つめた。
なんとなく、表情が硬い気がするけど…
いつもの眞紘くんだ…。
最近、ぎこちない雰囲気だっただけに、心のどこかでホッとしている自分がいた。