幼なじみの隣で不器用な恋を
頭、撫でられちゃった……。
小さい頃、私が泣いていると眞紘くんが頭を撫でて慰めてくれたことがあったっけ。
でも、昔は…こんな風にドキドキしなかった。
恋をしてると、全然違う…。
「んじゃ、学校…行こうぜ?」
「うん…」
ペンケースをギュッと握りしめて、二人で並んで歩く。
こうして再び一緒に歩く日が来るなんて思ってなかったから、不思議な気分…。
ちょっと緊張する…。
隣の眞紘くんをチラリと見ると、視線が重なった。
「ん、何?」
「あっ、えっと……その…背が結構伸びたんだなぁ…って思って。今、何センチぐらい?」
“何となく眞紘くんを見ました”なんて言えなくて、咄嗟に話題を作ってしまった。
「180センチ手前かな。なんか、中学でグングン伸びてさ。」
「私なんて、あまり進歩ないよ。相変わらずチビだな…って思ったでしょ?」
「まあ、小さいな…とは思った。」
や、やっぱり…。
もう少し身長欲しいな…。