幼なじみの隣で不器用な恋を
「だけどさ、今の…小6の時の話だろ?白石に対する想いが、あの頃と現在でイコールになるとは限らないんじゃない?」
「えっ…」
「そもそも、男子たちが告白やら何やらで盛り上がってる中で、素直に“好き”って堂々と認めるヤツ、あまりいない気がするけどな。俺だって、眞紘と同じ立場だったら…恥ずかしくて誤魔化してたと思う。」
そういう考え方、今までしたことなかった…。
でも、共感できる…。
私も同じような状況になったら、本心じゃないこと言ってしまいそうだから。
それじゃあ、あの時の眞紘くんの本当の気持ちは……
いやいや、眞紘くんの場合は違うかもしれないよね…。
心の中で頷いていると、矢口くんは席からスッと立ち上がった。
「白石、こうなったら…思いきって眞紘に本音を聞いてみたら?どう思ってるのかを確認する良い機会ってことでさ。」
「えっ!?む、無理だよ!」
とてもじゃないけど、聞く勇気ない…。
私は首を横に振った。