幼なじみの隣で不器用な恋を
すごいなぁ…。
告白したくても、なかなか出来るものじゃないのに…。
牧田さんは、勇気を出して気持ちを伝えたんだ。
私も、頑張ろう…。
片想いのままでいい…って思ってた自分の殻を破るために。
改めて決意を胸に抱いていると、牧田さんが私をジッと見つめた。
「白石さんって、ヒロに恋してるでしょ?」
突然の質問にドキッとしつつ、小さく頷く。
「は、はい…。恋、してます…。だから、ちゃんと私の気持ちを伝えたいと思います…。」
言葉にしただけで、熱くなる頬。
きっと赤く染まってるに違いない。
「そっか…。それじゃあ、もう…お互いが手繰り寄せれば届く距離なんだね。」
「い、いえ…。今のところ、私の一方的な片想いなので、振られる可能性が高いと……」
そこまで言ったところで、牧田さんは微笑ましそうにクスッと笑った。
「同じこと、言ってる…。」
「えっ…」
牧田さんも同じようなこと、誰かに言ったのかな…?
瞬きを繰り返しながら、頭の中に疑問符を浮かべた。