幼なじみの隣で不器用な恋を

「今日は、夏波の家で大会の打ち上げをやることになってるんだ。俺、その準備要員で呼ばれてるから、早く帰らないと。」


「そ、そっか…。」


準備要員だなんて大変だな…矢口くん。


でも、なっちゃんのことが好きだから、特に大変さを感じたりしないのかもしれない…。


「んじゃ、俺…先に行くね。」


足早に去っていく矢口くんを見送った後、私たちも席から立ち上がった。


「俺らも、公園…行くか!」


「そうだね…。」


競技場を出た私たち。


爽やかなそよ風が吹き抜ける中、公園にやって来た。


「わぁ、結構広い…。これは散策しがいがあるね!」


「だな。向こうに見えるの大きな噴水じゃん。とりあえず、あそこまで行ってみるか!」


「うん。」


眞紘くんの隣に並んで歩く。


矢口くんが帰ったから、二人だけになっちゃった…。


でも、これって…


告白するチャンスだよね…?


噴水の前まで行ったら、思い切って話そう…。


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