幼なじみの隣で不器用な恋を
初めてのヤキモチ
「えぇっ!!本当に本物の結城君なのっ!?」
「ああ。星川も慶介も久しぶり。」
「ちょっと待って!!これは、今世紀最大のサプライズなんだけどっ!」
眞紘くんと一緒に学校へと向かう途中、忘れ物を取りに戻った私を心配して、立ち止まって待っていてくれた、なっちゃんたちと合流。
もちろん、なっちゃんと矢口くんの視線は私の隣にいる男の子へと注がれる。
男の子の正体が眞紘くんだと分かると、予想どおり…なっちゃんは、大げさなぐらいの勢いで驚いた。
「夏波、反応がデカ過ぎ。もうちょっと落ち着けよ。」
「これが落ち着けるわけないでしょ!慶介が冷静すぎるんだよ!」
「いや、俺だって驚いてるし。お前と違って、あまり表情に出ないだけ。」
二人で言い合ってるよ…。
興奮気味のなっちゃんと、冷静な矢口くん。
対照的な二人を交互に見ていると、眞紘くんが吹き出すように笑い出した。