幼なじみの隣で不器用な恋を
「あのさ、いつ頃から俺のこと…好きでいてくれてたの?」
照れくさそうに見上げる眞紘くんを見ながら、私もぎこちなくしゃがんだ。
「えっと、恋してるって自覚したのは、小6の冬…。な、なんとなく…幼なじみとして“好き”っていうのとは違うなぁ…と思ったの。」
「そうだったんだな…。実は、俺も花奏を幼なじみ以上に意識したのは小6の時だった。と言っても、気付いたのは卒業式の一週間くらい前なんだけどさ…。」
いっ、一週間くらい前…?
ドクン…と心臓が大きな音をたてる。
「それ、もしかして……眞紘くんが放課後に男友達と体育館で遊んでた日のこと?」
「あ、ああ…。」
「でも、あの時…眞紘くんは私のこと“幼なじみ”ってハッキリと言って………」
「えっ…」
眞紘くんは目を見開く。
「花奏、まさか…あの時の会話を聞いてたのか?」
驚いた表情を浮かべる眞紘くんに、私は小さく頷いた。