幼なじみの隣で不器用な恋を
「でも、こうして…眞紘くんと両想いだったことが分かったから、今は…嬉しい気持ちでいっぱいだよ。」
「だいぶ遠回りしちまったけどな。」
「うん…。だけど、これからは…眞紘くんの彼女として隣に居られるんだね…。ずっと……。夢じゃないのは分かってるのに、まだ…あまり実感がわかないや。」
まるで、ゆりかごに揺られているよう。
フワフワしていて、不思議な感覚。
溢れる笑みを零していると、眞紘くんの顔が瞬く間に近付いてきて…
唇に温かいものが触れた。
「いっ、今の……」
「幼なじみ以上になった実感、少しわいた?」
優しい眼差しの眞紘くんに、胸が高鳴る。
キスされた唇が熱くて、溶けそうだ。
「今日から、花奏は俺の彼女。どんな時も、俺がお前を守るから…。」
心が震える。
涙が零れ落ちそうになる瞬間、眞紘くんは私を胸の中に抱き寄せた。
「これからも、よろしくな。」
「こちらこそ、よろしくね…。」
温かい日差しが降り注ぐ中、私は体中が幸せな気持ちに満たされていた。