幼なじみの隣で不器用な恋を
「お前ら、相変わらず…仲良いんだな。」
嬉しそうな眞紘くんに、なっちゃんたちは少し照れくさそうに笑う。
「慶介とは友達付き合いが長いからね~。気心知れてるし、遠慮なく言い合えるから、楽なんだよ~。」
「確かに、楽だな。夏波といると、変な気を遣わずに済むし。普通の友達よりは、仲良いのかもな。」
時々、思うんだよね…。
なっちゃんと矢口くん、これだけ仲良しなら…友達以上になれるんじゃないか…って。
実際、中学の時に、二人が付き合ってる…って噂が出たぐらいだし。
絶対に、お似合いのカップルだと思うんだけどなぁ…。
「そんなことより、眞紘!お前…こっちに帰ってくるなら、前もって俺らに連絡しとけよ。」
「悪い悪い。引っ越しとかでバタバタしてたからさ。」
「ふーん…。そう言えば、眞紘…すげぇ身長伸びたな。小学生の時は俺より低かったのに、抜かされた…。」
「まあな。自分でも、こんなに伸びるとは思わなかった。」
眞紘くんと矢口くんは、会話を弾ませながら歩き出す。
その後を追うように、私となっちゃんも歩き始めた。