幼なじみの隣で不器用な恋を
触れ合うおでこが熱い。
眞紘くんの澄んだ瞳に吸い込まれそう。
「聞いてみる?俺の心臓の音。」
そう促された私は、ゆっくりと眞紘くんの胸元に顔を近付ける。
少し緊張しながら、耳をピタリと密着させた。
「本当だ…。心臓がバクバク鳴ってる…。」
私と同じぐらい…。
「だろ?俺だって、破裂しそうな勢いで心臓が動いてるよ。単に余裕があるように見せてるだけ。俺がソワソワすんのもカッコ悪いからさ。」
「か、カッコ悪くなんてないよ。どんな眞紘くんも、私は…好きだし。」
「俺も、花奏の全てが好き。」
ドクンッと熱く心臓が跳ねる。
胸元から慌てて顔を離すと、照れながら笑う眞紘くんが目に映った。
「花奏、顔…真っ赤。」
「眞紘くんだって、顔…赤いよ。」
「花奏ほどは赤くなってねぇよ、絶対。」
眞紘くんは微笑ましそうに笑いながら、私の頬に触れる。
それだけで、更に熱が上がりそうだ。