幼なじみの隣で不器用な恋を
「そ、そうなの…?」
「ああ。もし、花奏の話を他の男たちがしてたら、ムカついて睨みつけるだろうし、告白なんてしようとしてたら全力で阻止する。多分、俺の嫉妬心や独占欲は花奏よりも強いよ。慶介に対しても妬くぐらいの心の狭さだから。」
眞紘くんは苦笑する。
そう言えば、前に…
“要するに、嫉妬や独占欲を剥き出しにするぐらい、白石が作った弁当は“特別”ってこと。”
矢口くんが私にコッソリ耳打ちしてくれた時があったっけ…。
あの時は、まだ…眞紘くんの気持ちに気付いていなかったから、嫉妬の意味がよく分かってなかったけど…
そっか…。
眞紘くん、あの頃から妬いてくれてたんだ…。
「嬉しい…。」
「花奏?」
「眞紘くんのヤキモチ、素直に嬉しいな…と思っただけ。」
頬を少し緩めて笑う私に、眞紘くんの顔が赤く染まる。
「今の、可愛い過ぎだろ。いくら何でも。」
「えっ!?」
かっ、可愛い…!?今のが!?