幼なじみの隣で不器用な恋を
しばらく歩いて、高校に到着した私たち。
4人で並んで、校門をくぐる。
校舎の入り口付近まで来ると、大きく掲げられたボードに新入生が群がっているのが見えた。
「きっと、あそこにクラスが書かれてるんだね!何組かなぁ…。」
駆け出していく、なっちゃんの後に続く。
みんなと一緒になれますように…。
心の中で願いながら、他の新入生たちに交じって、自分の名前を探した。
「「あっ、2組だ…!」」
間もなくして、見つけた名前。
思わず言葉にすると、隣にいた眞紘くんの声と重なった。
「花奏、2組?」
「うん。眞紘くんも…?」
「ああ。」
眞紘くんは頷くと、私と同じ目線に背をかがめる。
指差した先には、“結城 眞紘”と書かれているのがハッキリと見えた。
やった…!
眞紘くんと同じクラスだ…。
飛び跳ねたいぐらいの嬉しさが体を駆け巡った。