幼なじみの隣で不器用な恋を
「まあ、いいや。話は…分かった。とりあえず、俺らが付き合ってることは周りには、極力…秘密にする。」
「ごめんね。身勝手なこと言って。」
「いや、素直な気持ち話して貰って良かった…。でも、俺ら…一緒に居ることが多いから、あっという間にバレそうな気もするけど…。」
「それは無いと思う…。周りの人たち、私たちを仲良しの幼なじみって思ってるみたいだから。」
「確かに…。だから、さっきも…アイツ……」
「アイツ?」
「あ、いや…何でもない。こっちの話。」
どうしたんだろう?
なんだか様子が変だよね…。
不思議に思いながら見つめると、眞紘くんは“あっ!”と何か思いついたように声を発した。
「そうだ、花奏。今週末、予定…空いてる?」
「うん。特に予定は無いけど…」
「それじゃあ、二人で出掛けない?俺、買いたいものがあるんだけど、花奏にも協力してもらいたいから。」
二人でお買い物…。
「それって、デート…?」
「一緒に出掛けるから、そうなるかな。」
フッと笑う眞紘くんに頬が熱くなった。