幼なじみの隣で不器用な恋を

「俺は、白石のこと…友達以上に思ってないって前にも言っただろ？」


「な、何だよ…急に。」


「お前が、俺に対してまた妬いてるみたいだから念を押しといただけ。本当、分かりやすいヤツ。」


相変わらず、気持ちを見破るのが得意だな…コイツ。


そんなに顔に出てんのか、俺は。


口元を手で覆い隠すと、慶介は楽しそうに笑った。


「眞紘は、白石のこととなると顔だけじゃなくて言葉も声も、全てが分かりやすいよ。中学の時も、そうだった。」


「中学…？」


俺…転校してたから、こっちにはいなかったんだが。


いきなり出てきたフレーズに首を傾げた。


「俺に、時々…電話くれただろ？いつも、最初はお互いの他愛ない近況報告をしてさ。その後…お前の話は直ぐに白石に移ってたよな。」


「……っ…」


“そうだっけ？”なんて惚けることすら出来ず、顔が熱くなる。


思いっきり心当たりがあるだけに、言葉に詰まってしまった。