幼なじみの隣で不器用な恋を
「白石の健康を気遣ったり、学校での様子とか、休日に夏波や俺と遊んだ時は、その時の様子とか。」
「そんなに根掘り葉掘り聞いてたか?」
「まあ、さり気なく聞いてるつもりなんだろうけど、俺からすればバレバレだったよ。白石の周りに男が寄ってきてないかどうか、お前が気にしてんのが。」
「……………。」
コイツ、そこまでお見通しなのかよ。
鋭すぎるだろ。
「だから、白石が男子生徒たちに言い寄られたりしないように、俺と夏波で見守ってた。夏波も白石が変な男にたぶらかされないように…って、常に警戒してたんだぜ?」
「そ、そうだったのか…。」
初めて知った…。
慶介も星川も、俺の知らないところで花奏を守ってくれてたんだな。
「ありがと…。」
「眞紘しかいないからな、白石を幸せにしてやれるのは。他の男じゃ務まらねぇよ。」
どんだけ、良いヤツなんだ…。
慶介にまで嫉妬する自分が恥ずかしい…。
心の中で溜め息を零した。