幼なじみの隣で不器用な恋を
「また白石絡みで悩みがあったら、遠慮なく言えよ。俺で良ければ、いくらでも相談に乗るから。」
「おう。慶介も、なんかあったら俺に話せよ?俺ばっかり頼ってるのもカッコ悪いし、何より…お前は大事な友達だから力になりたい。」
少し驚いたように瞬きをした慶介。
照れくさそうに笑みを浮かべた。
「ありがと。眞紘が友達で良かった。」
「俺も、慶介が友達で本当に良かった。」
お互い、拳をトンと軽く突き合わせる。
夕日が包む教室。
心の中が優しい温かさで満ちていた。
なあ、花奏…。
特別なことは、何もしなくていい。
そのままの花奏でいいんだ。
俺は、今もこれからも…
いつだって、どんな時だって…
誰よりも大切で大好きな女は、花奏しかいねぇんだから。