幼なじみの隣で不器用な恋を
「ねぇ!あそこのカップル、かなりヤバくない?」
「確かに。あの黒っぽいジーンズ履いた男の子は、すごくイケメンだし、グリーンのワンピース着てる女の子は、とっても可愛いし。な~んか、お似合いカップルだよね。」
「こんな人目につく場所で、イチャイチャし過ぎでしょ。」
「でもさ、あれぐらいレベル高いカップルだと、案外…見てても不快じゃないわ。」
えっ…!?
黒っぽいジーンズの男の子と、グリーンのワンピースの女の子…?
それって、もしかして…私たちの服装のこと言ってるの?
ま、まさかね…。
半信半疑で、ゆっくり目を開けた私は、声が聞こえてきた方向にチラリと視線を移す。
すると、2人組の同世代ぐらいと思われる女の子たちが、ジーっとこちらを見ていた。
目が合うと、驚いたのか…そそくさと歩いて行ってしまったけれど。
思いも寄らぬ言葉を聞いた私は、瞬きを繰り返した。