幼なじみの隣で不器用な恋を
ジワリと胸が熱くなる。
眞紘くんの言葉が嬉しくて、自然と頬が緩んだ。
「ありがとう、眞紘くん。」
沈んでた気持ちが嘘みたいに軽くなった。
大好きな人が言ってくれることって、絶大だな…。
「それと、花奏…」
「ん?」
「いや、後で話すよ…。なんか、だんだん俺ら見てる奴らが増えてきたから…。とりあえず、買い物しよ?」
そう言えば、興味津々な感じで立ち止まって見てる人が多くなってる気が…。
「そっ、そうだね。」
注がれる視線から逃げるべく、私たちは建物の中へと急いで入った。
「眞紘くん、具体的にどんなもの買いたいの?」
「えっと、掛け時計と小さめのブックラック、あとベッド脇に置けるテーブルランプかな。ちょっと、かさばるものばっかりだけど。」
「テーブルランプかぁ…。そう言えば、隣に住んでた時も眞紘くんの部屋に置いてあったっけ。寝る前に本を読むのが好きって言ってたよね。」
懐かしいな…。